よくある絵画の勧誘 第1契約 |
キャッチセールス |
街中の通りを歩いていたところ、絵葉書(ポストカード)を渡され、「ギャラリーがあるので、見るだけ見ていきませんか。」と誘われた。 |
見るだけならばと思い、ギャラリーの中へ入ると、 |
順番に絵の説明をされ、ひと通り見終わったところで、「このなかで1枚絵を選ぶとしたらどれですか?」と聞かれた。何気なくその中の1枚を指すと、 |
担当者から、「この絵を選ぶなんてすごい。」「絵のセンスがある。」などと、その絵を選んだことにつき異様に褒められ、その絵の説明が始まった。 |
「この画家の絵は最近、入手が大変困難になっている、でもうちは独占契約をしているのでこの値段で出すことができる。」 |
「オーナーが、○○の絵が凄く好きだから、低い値段設定になっている。」「今ここにある絵が最後で、これが売れてしまったら次からは○○○万円になる。」 |
と説明をされた。そして、そのまま支払いの話になった。 |
自分が「絵など購入するお金はないし、絵を購入することを考えたことも無い。」と断ろうとすると、担当者は、 |
「絵を購入する人間では,20歳代がダントツで多い。」
「あなたと同じような世代の人が絵を買っている。」
「絵を購入するのは若いうちしかない。」 |
「当社のシルクスクリーンは,特別なコーティングをしているので,100年経過しても全く経年変化はない。」 |
「普通のシルクスクリーンは紙に印刷するのですが,この作品はキャンバスに印刷し,最後に画家本人が仕上げをするという,この画家独自の手法を使った作品です。」 |
「作られた時のきれいな状態が保たれるため、一生ものとなります。子供・孫の代まで渡せる財産になります。」 |
「シルクスクリーンは,ひとつの作品について作成する数が決まっているので,この作品の場合は,世界に100枚しか売り出されません。」 |
「つまり、作品が売れていくと,販売可能な残り枚数が限られてくるので、だんだんと価格は上がっていく。」 |
「この価格で買うことができるのは,今だけです。」「今後同じ作品が新たに作成されることはないので、価格は上がることはあっても、下がることはありません。」 |
「他社では,○○・○○○○などの作品を、ポスターで十数万円で。」「シルクスクリーンは、この作品よりも質の低いものを2百万〜3百万円で売っているんですよ。」 |
「今はこの値段だけど、価値が上がるから、次に見た時は、同じ値段では買えない。」「明日にでも、また値段が上がるかもしれない。」 |
などと、数時間にわたり勧誘が続いた。 |
購入すると言っていないにも関らず、どんどん話が進められ、
「金銭的に無理です。」と再度断っても、担当者から、 |
「将来財産となりますよ。何倍もの価値になります。」 |
「この絵は○○にとって特別なものだから、本当にいいと思った人にしかもってもらいたくない。いくら大金を積まれてもこの絵にふさわしくないと判断したら断ります。」 |
「絵の作者も、評論家とかではなく、パッと見ていいなと思ってもらえた人に、持ってもらってほしいと言っている。是非、購入して下さい。損はさせません。」 |
「○○にとっても思い入れのある特別な作品で、持ち主を選ぶ作品なんです。誰でもいいという訳じゃないんです。」 |
しばらくすると、担当者が、「今日は、普段来ない社長が、来ているので、社長に掛け合ってくる。」と言い出し、席を離れた。 |
しばらくすると戻ってきて、 |
「すごいことです。今日は大口の商談が決まり、社長も上機嫌で、○○さんのような目の高い方であれば、80万円でお売りしても良いとの許可をもらいました。こんなこと通常ありません。誰にも言わないで下さいね。」と言われた。 |
入店してから、5時間も勧誘が続き、これ以上断る言葉も見付からない。仕方なく契約をしてしまった。 |
その際、「家に帰ったらやっぱり絵はいらないです。というのはやめて下さいよ!なぜかというと額縁が手作りで、これから作り始めますから。」と言われた。 |
後日、クーリングオフを申し出たが、 |
その後、クーリングオフ期間内にクーリングオフを担当者に申し出たところ、「では、支払開始時期を来年からにするから。」と丸め込まれてしまった。 |
その翌日、再度、担当者にクーリングオフをしたいと電話したが、「今クーリングオフされると自分の立場がかなり悪くなる。」と怒り気味に言われ、クーリングオフを躊躇してしまった。 |
結局、クーリングオフできないまま、8日間が過ぎてしまった。 |